ポストコロナ時代に向けて企業目標と戦略を再考する

※本記事は英語でもご覧頂けます:Realigning Corporate Objectives and Strategies for a Post-COVID Future

ポストコロナの時代に向け、あらゆる業界の企業が、ニューノーマルな世の中における消費者の要求に応えるために、企業目的と戦略の再構築を行っている。

ユーロモニターの「ボイス・オブ・ザ・インダストリー:ライフスタイルサーベイ(2020年)」の結果によると、企業の戦略策定と立て直しには、「消費者中心」、「デジタライゼーション」、そして「サステナビリティ」の3つの分野が重要となることが明らかとなった。

Three areas of focus for corporate strategy planning

Source: Euromonitor International

企業戦略は消費者中心でなければならない

新型コロナウイルス(COVID-19)により、消費者行動は大きく変容した。あらゆる世代の消費者が、買い物をする場所や方法、人付き合い、仕事の仕方など、生活のさまざまな領域において新たな習慣や日課を作り出しており、その多くが今後も定着するとみられている。企業は、自宅や自宅近くに留まることが多くなった消費者へのアプローチ方法や、いつどこからでも商品やサービスにアクセスできる仕組みを提供するなど、そういった変化に適応していかなければならない。

このような消費者行動の変化を理解し、消費者のニーズや要望を中心に企業戦略を立てることが、今まで以上に重要となっている。興味深いのは、消費者が企業をサポートすることに積極的であることだ。ライフスタイルサーベイ調査の回答者の約50%が、企業の製品やサービスの開発に、情報を提供するなどして関わりたいと考えている。

企業有識者の多くは、消費者トレンド、特に自社の既存顧客層のトレンドをよく理解していると考えているが、消費者の「協力したい」という姿勢を上手く活用することで、自社の優位性を維持し、さらにはより幅広い潜在顧客層に訴える機会を作ることができるだろう。

企業戦略を考える際、「自社の中心的顧客層間のトレンド」「地元の消費者トレンド」「世界の消費者トレンド」の3要素はどのように順位付けされるか

ranking factors company strategy

Source: Voice of the Industry: Lifestyles 2020; fielded in November 2020

デジタルへの投資は企業にとってもはや欠かせない

パンデミックの影響で、従来対面で行われていたことの多くがオンラインに移行しているなど、デジタルソリューションは今後の消費者のライフスタイルにおいて重要な役割を果たすことになる。企業は、消費者が企業をデジタル対応力で評価するようになりつつあることを認識しており、Eコマースやオムニチャネルでのプレゼンス、テイラードマーケティングやモバイルアプリ、さらにはAR/VRやロボット工学などの高度な自動化ソリューションに至るまで、技術的な取り組みへの投資に力を入れている。

COVID-19によって加速したテクノロジー関連の取り組みへの投資

Technology-related Investments Accelerated by COVID-19

企業はサステナビリティに関する意識と行動のギャップを埋めなければならない

サステナビリティに対する意識は高まりつつあるが、ユーロモニターの「ボイス・オブ・ザ・インダストリー:ライフスタイルサーベイ(2020年)」で調査した企業のうち、サステナビリティを企業戦略の3大要因のひとつに挙げた企業はわずか20%であった。

意識と行動の間には明らかな乖離があり、コストが主な障壁となっているほか、消費者が自らのサステナビリティの価値観に基づいてどの程度行動しているかについても疑念が残っている。しかし、世界が新型コロナから回復する中、消費者の社会や環境に対する価値観は高まっており、多くの人がサステナビリティを優先して行動、選択をするようになっている。企業は将来的な成功を掴むために、今こそ意識と行動のギャップを埋めなければならない。

企業が優先すべき4つの目標

Corporate objectives of the year

Source: Euromonitor International

また、今回のライフスタイルサーベイ調査の結果から、企業有識者の約3分の2が、「回復と成長」を2021年の最重要目標としていることがわかった。消費者は支出に対し慎重になり、その額は減少している。したがって、企業が売上を維持し、さらに成長するためにはイノベーションを起こし、自社の製品、サービスそしてブランドを消費者の価値観と同調させる必要がある。

パンデミックをきっかけに、消費者の日常生活の多くが、急速にオンラインやデジタルソリューションに移行している。企業は時代に即した存在であり続けるために、これまで以上にテクノロジーへ投資することが重要になる。 また、こうした消費者ライフスタイルのデジタル化は、ブランドの認知度を高める機会をもたらしている。企業はオンライン・エンゲージメントを活用し、自社の評判やポジティブなブランドイメージの構築に努めなければならない。

消費者のライフスタイルが大きく変化し、人々が何をどのように消費するかが変わってきたことで、企業は自社のオペレーション能力と効率性を見つめ直す必要に迫られている。企業や組織は、消費者を中心とする考え方を経営の中核に据え、俊敏性と柔軟性を高めるためにオペレーションの再構築を計っている。これが、企業が急速に変化する消費者行動に合わせて適応し、革新し続けることを可能にする、いわば将来勝ち続けるためのビジネス戦略である。

詳細は、弊社の有料レポート、もしくは、こちら(弊社Passportへ移行します)をご確認ください。(『Voice of the Industry: Consumer Lifestyles』)

ボイス・オブ・ザ・インダストリーサーベイ調査に関するより詳しい洞察については、こちらのビデオ(無料)をご覧ください。(『Using Survey Data to Measure the Impact of COVID-19 on Businesses and Consumers』)

世界の消費者トレンドTOP10については、2021年版レポート(無料、日本語版)をご覧ください。また、世界の消費者トレンドが自社の事業や製品分野にどのような影響をもたらすかについて、詳しい調査にご興味のある方はこちらまでお問い合わせください。

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(翻訳:横山雅子)