アフトワズ:ロシアの有望な自動車市場におけるルノー日産のプラットホーム

覚書によると、ルノー日産アライアンスとロシアンテクノロジーは、両者が保有するアフトワズ株式を出し合い合弁会社を設立する。合弁会社は、ロシア最大の自動車メーカーで象徴的なラーダ・ブランドを展開するアフトワズを支配下に置くため、最終的にルノー日産アライアンスが間接的な経営権を握ることになる。国内ブランドの販売増を支え、好評を博した「廃車インセンティブ制度」が終了し、ラーダが援助のない中で再び海外勢との厳しい競争に直面することとなったことを受け、同ブランドのロシア国内での販売台数は2012年第1四半期に前年同期比15%減少した。しかしながら、ラーダは国内市場で首位を維持している。欧州ビジネス協議会(AEB)のデータによると、ロシアの軽自動車販売台数が2010年の31%増、2011年の39%増に続いて19%の伸びを示したことを受け、2012年第1四半期のシェアは18%を確保した。

2011年4月に「廃車インセンティブ制度」が延長されたことにより堅調だった前年実績と比較すると、2012年の前年比成長率は鈍化するものとみられている。しかしながら、ロシアの自動車販売は、原油価格の高騰、世帯収入の増加、さらに2008年に自動車販売ブームをもたらした魅力的な自動車ローン金利によって引き続き支えられている(金融危機の発生した2008年以前と比較すると、ロシアの消費者はリスクを回避する傾向にあるが)。

チャート1 ロシア: 軽自動車の販売および自動車ローン、19982012

軽自動車の販売(単位:百万)ならびに自動車ローン(単位:10億米ドル)

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金融危機まで、ロシアの軽自動車販売台数は通常、年間の可処分所得が1万5,000米ドルを超える世帯数にならって推移していた。ユーロモニター・インターナショナルでは2012年の同世帯数は5.3%増加すると予測しており、この数値は2012年の軽自動車販売台数を前年比5.5%増の280万台としたAEBの予測と非常に整合している。第1四半期の堅調な業績を受け、欧州ビジネス協議会は予測を上方修正する可能性があり、2008年に記録した販売台数290万台を上回る水準となる二桁成長も不可能とは言えない。さらに、ユーロモニターの長期予測では、ロシアで年間の可処分所得が1万5,000米ドルを超える世帯数は、2020年に3,300万世帯に増加するとの見通しが示されている。当該世帯の10%が新車を購入した場合、軽自動車の販売台数は2020年に330万台となる。 これは2011年の販売台数を65万台上回る水準だ。

したがって、ロシアは看過すべきでない市場であり、国内最大の自動車ブランドを支配下に置くことは間違いなくルノー日産アライアンスにとってプラスに働く。ロシア国内にあるラーダの大規模な販売網や生産拠点によって得られる利益以外にも、ルノーと日産の主要ブランドや同アライアンスのプレミアム・ブランドのインフィニティとともに、ダチア・ブランド(ダチア・ロガン、サンデロ、およびダスターは現在ロシアでルノー車として販売されている)で展開する低価格のエントリーモデルでも他市場同様の成功を収める上で、ラーダはロシア市場での理想的なプラットホームと言える。

詳しくはユーロモニターインターナショナルのオートモーティブのアナリスト、二-ル・キングにご連絡下さい。