「あらゆる人を受け入れる」ビジネスモデル

本記事は、ホワイトペーパー『2020年 世界の消費者トレンドTOP10』からピックアップしたトレンドのハイライトシリーズの一つです。

多くの企業が身体、あるいは精神に障がいを持つ人々が利用できる製品・サービスの開発を進めることで、「あらゆる人を受け入れる」トレンドが強化されています。企業は、障がい者を含むあらゆる人が利用できることを念頭に置いて製品・サービスの見直しを進め、多様性や相違性を取り巻く偏見を減らすよう努めています。このような変化を求める社会の声に、ファッション、おもちゃ、ゲーム、外食、インテリアデザインなど、様々まな産業の企業が向き合っています。企業は障がいを新製品開発の中核に据え、信頼性とインクルージョン(多様性の受け入れ)に向けた取り組みを進めています。

「信頼性」を求める消費者

障がい者イニシアチブの盛り上がりは、より広義の「健康・ウェルネス」のムーブメントとも共鳴するものです。このムーブメントは、誰もがありのままで受け入れられることを目指すとともに、身体的・精神的に健康であろうとする動きとして、世界中に広がっています。心の健康やセルフケアを目的に作られた新しい製品の人気が高まっており、これらの製品は、機能的健康とは何であるかを改めて問い直しています。

美容・パーソナルケアの分野では、「外見、容姿はこうあるべきだ」という社会的プレッシャーに変化が生じています。自分のありのままの身体を愛そうという「ボディ・ポジティブ」といった表現が広まり始めており、変わりつつある価値観はアートやメディアを通じてさらに強化されています。完璧な、あり得ないような美しさが求められることへの、反対の声が高まっています。美に対するイメージは進化しており、人々はあるがままの自分を受け入れるようになっています。

おもちゃ業界に革新

障がいを抱える子ども向けおもちゃ、とりわけ特別なニーズに対応したおもちゃは最近の発明ではありませんが、「あらゆる人を受け入れる」おもちゃのトレンドは国を越えた広がりを見せており、自分の障がいを理由に、後ろめたさや引け目を感じることなく、誰もが遊ぶことができるおもちゃが生まれています。この動きにより、多様性の認知が広がり、これからの子どもたちは幼いころから多様性を受容しつつ成長していくでしょう。ソーシャルメディア上でも、この動きは大いに支持されています。

障がい者向けおもちゃの市場はまだ小さいですが、世の中はインクルージョンやダイバーシティを取り入れた社会に向けて、確実にシフトしています。障がい者への偏見や差別の他に課題となるのは生産コストですが、リソースと資金を活かすことができる大企業が、このトレンドを長期的に支援する役割を果たすとみられます。

より詳細をお知りになりたい方は、2020年 世界の消費者トレンドTOP10をダウンロードしてご確認ください。